「らんま1/2」から「まじこい」へ――タカヒロ作品のダイナミズム――
Twitter上におけるマルセル氏との対話記録。
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@highcampus おおっ、それは初耳でした。タカヒロさんが公言していたんですか。僕も「まじこい」をやりたいのですが、やっろかな買おっかなぁとおもう度にSだのAだのアナウンスされ、その度に「コンプ待てばまじこい不眠不休一週間プレイが可能に」とあらぬ妄想に耽る始末でありまする。
2013-08-15 06:28:25 via web to @highcampus
@gannbattemasenn タカヒロ-高橋留美子についてはコンプティーク2009-08インタビューで"――以前お話をうかがったとき、『らんま1/2』みたいなのを作りたいとおっしゃっていましたが、現在完成しつつある『まじこい』はそのイメージと違いはありますか?" という質問に
2013-08-15 14:34:10 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn "まさしく『らんま』ですね(笑)。各ルートとも破天荒なエンターテイメント。"と答えているのが一つです。もう一つは、坂上秋成さんが主催した、王雀孫・桜井光・タカヒロの鼎談「美少女ゲームの突破口――新たなる「楽園」を探して」という記事がありまして、
2013-08-15 14:38:53 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn (これは宇野常寛さんが出していた雑誌「PLANETS」vol.7に掲載され、後に坂上さんや村上裕一さんらが「ビジュアルノベルの星霜圏」に再録していますが、)そこで各々のバックボーンの話題になった時に、
2013-08-15 14:42:03 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn "自分は黄金期のサンデーやジャンプといった少年漫画からの影響が一番大きいです。サンデーだと『GS美神』と「らんま1/2」ですね。"と回答されています。ちなみに桜井光さんも"高橋留美子さんを源泉にしている部分はあります"と言っていて、
2013-08-15 14:44:40 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 王さんも、美少女ゲームでよく見る主人公の「えーい、やめんか!」系リアクションは"パーフェクト留美子ですよ"と乗っかっています。
2013-08-15 14:47:31 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn ただ、タカヒロさんがるーみっくわーるどから影響を受けた際に、マルセルさんが書かれたようなラブコメ部分を見習ったかどうかはちょっとよくわからないです。前述のとおり、破天荒なエンターテイメント部分(適当な漢字を並べた必殺技が出てきたり)は影響下だなと
2013-08-15 14:52:20 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 見当はつくのですが。タカヒロ作品を古典的ラブコメか萌えラブコメかで分ければ(「姉しよ」はちょっと怪しいかもしれないですけど)全て後者に入るでしょうし、その意味ではやはり強いルーツになっていると思います。
2013-08-15 15:03:03 via Tween to @gannbattemasenn
シャンプーさん URL
2013-08-12 12:09:54 via web
シャンプーさん pic.twitter.com/Yxh0PTpcIe
— 松竜 (@matsuryun) August 12, 2013
マルセルさんと松竜さんがニアミス
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@highcampus おおっ、何から何までご丁寧に教えて頂き助かりますよ。にしても、Aシリーズが終わるのが何年でパケまとめ版が出るのが何時って決まっているのがスゲぇ。まるで日本の話みたいですね!僕が応援しているメーカーやらライターは「いつ出るかわからねぇ」が基本ですからねぇ……
2013-08-16 11:51:49 via web to @highcampus
@highcampus え?「太陽の子」がどうしたんですか?なんでしったけそれって。5年前くらいに名前を聞いて以来続報を聴かない…あ、思いだした。先月のEログインに話が載っていましたYO!「太陽の子にあのトノイケダイスケも参戦決定。ますます高まるこの絶壁感!」というこの大盛り感!
2013-08-16 11:53:09 via web to @highcampus
@highcampus まぁ冗談はさておき、エロゲにおいて、エロゲ以外の作品の要素の影響を語るというのは、厄介な問題がひとつありますよね。ズバリ「個別ルート分岐をどうするのか」ってところで、共通ルート部分だったら、王さんが言うような指摘も妥当というか典型的だと思うんです。例えば、
2013-08-16 11:54:52 via web to @highcampus
@highcampus URLの下級生レビュー。>「変なものばかり集めているが、これが普通に思える瞬間、虚構が「理想的現実」に昇華される。下級生発売時に「下級生=うる星やつら」という説が一部で言われていたけど、これは頷ける。 うる星の映画で
2013-08-16 11:58:14 via web to @highcampus
@highcampus >しのぶがあたるのことを「いいかげんで、怠け者で、いやしくて、女好きで、インランで、浮気性でエゴイストで・・・そりゃまあ善人ではあるけれど・・・」というところがあったけどこれってまさに蛭田主人公)。そう思うと高橋留美子は蛭田氏の師匠格ともいえる存在だ。 >
2013-08-16 12:03:33 via web to @highcampus
@highcampus そういうミクロなテキストの部分だけではなく、マクロで「古典」と「萌え」との区別もある程度はできますよね。最初から主人公に好きなヒロインがいて、また一方では主人公に横恋慕しているヒロインがいて……から物語とキャラ特徴を描き出せば古典ラブコメって感じの共通。
2013-08-16 12:05:42 via web to @highcampus
@highcampus だけど、個別ルートのお話となると「古典的ラブコメ」と「萌えラブコメ」がなかなか通じにくい世界になってくる。これにはいろいろな問題があり、ひとつデカイ問題を言えば、個別ルートにおいては「ベタ物語」とユーザーが選んだ「メタ物語」との峻別が曖昧になるからですよ。
2013-08-16 12:08:47 via web to @highcampus
@highcampus 先ずは稚拙に言えば「俺が○○を選んでいるのに、○○ルートでなんで××が出しゃばってくるんだこの野郎」って話ですわな。これを先の言葉で言い換えると、ユーザーが選択肢によって妄想したメタ物語と作内のベタ物語がなんか一致していないように思われムカツクって話です。
2013-08-16 12:11:03 via web to @highcampus
@highcampus 「そんなのはお前の妄想したメタ物語だろ。ベタ物語を素直に読めよ」と言うのは、正しいように思えますが「ベタ物語はひとつの物語しかない」という単一物語モデルを前提に置いている時点で妥当じゃなし。物語を分岐させ、ユーザーにそれを委ねた時点でメタ物語は発生する。
2013-08-16 12:12:31 via web to @highcampus
@highcampus 「らんま」の単一物語モデルとエロゲモデルを考える。「らんま」本編で「あかねのクソヤローがまたでしゃばりやがって。がシャンプーは相変わらず可愛いなぁ」と悶えることは可能なわけですが、らんまをエロゲにして、シャンプールートでらんま本編のようなことをやったら……
2013-08-16 12:14:30 via web to @highcampus
@highcampus 別のクリティカルな点を言えば、シャンプールートを作る場合、いろいろなやり用はあるとは認めるとしても、らんま本編のような役回りからシャンプーの魅力を書いたところで、本編の二の舞にしかならないわけです。それじゃシャンプーと乱馬の恋愛物語は基本的には描きにくい。
2013-08-16 12:16:36 via web to @highcampus
@highcampus余談ですが、エロゲの萌えゲ界隈でよく「糞シリアス」とか言われるのは、そうしたシナリオの多くが「共通または告白前」で既にやったことを二の舞で繰り返しているからですね。ここには「古典ラブコメのような物語でないとオチつけられない」という厄介な問題があるのですけど。
2013-08-16 12:19:19 via web to @highcampus
@highcampus なので、エロゲにおいて「高橋留美子」的なものの影響を普通に見ようとしたら「共通ルートの枠組み」ぐらいしか見いだせないと思います。実際に上のPEROさんの下級生レビューがその意味で上手く嵌まっているのも、下級生が基本個別ルート無しの作品だからでしょう。
2013-08-16 12:21:15 via web to @highcampus
@highcampus ただ、タカヒロさんのインタビューの>「まさしく『らんま』ですね(笑)。各ルートとも破天荒なエンターテイメント」または、また「S」や「A」における怒濤のルート数を見るに、異なった分析もできるか。まぁ僕は「まじこい」未プレイなので妄想予想にしかならんのですが。
2013-08-16 12:22:37 via web to @highcampus
@highcampus 先ほど個別ルートでは「ベタ物語とメタ物語の峻別が曖昧」になり、メタ物語と作者が語ろうとしているベタ物語の間に葛藤がおきる、と言いました。これは「ユーザーがヒロインを選んでそのヒロインを中心とした物語を見る」といったメタ攻略言説モデルを基本においたと言える。
2013-08-16 12:24:21 via web to @highcampus
@highcampus 如かしながら、そうではないエロゲというのもそれなりにはある。よくよく考えてみたら「古典的ラブコメ」がそのまま通じてしまうエロゲだってあるわけで。そのエロゲのなかで一番成功していると思われるのが「ランス」シリーズです。主にその形式面を使っているという意味で。
2013-08-16 12:25:06 via web to @highcampus
@highcampus 「え?ランスってやりまくってハーレムを築く話だろ。どこが古典的ラブコメなの?」というような人に限って「戦国ランス」をプレイすると「ランス君はようやく大人になった」とかヌカしやがりまして高評価するあたりが、その古典的ラブコメがまさに効いている部分ではあるね。
2013-08-16 12:26:50 via web to @highcampus
@highcampus ランスのオンリーメインヒロインは「シィル」ですわな。コレはシィルが人気があるとか、謙信を上まわるキャラだとかリアたんもっと出せよゴルぁといった話とは基本的に関係がない。またランス君の内面描写においてシィルがどのような存在であるかもあまり関係はありませぬ。
2013-08-16 12:27:54 via web to @highcampus
@highcampusシリーズにおいて「シィルが奴隷正妻の立場にいる」と言うことが、他ヒロインにおけるランスとの関係をそれぞれ導いており、ユーザーの大多数のそれぞれのヒロインのファンがそのヒロインの立場に概ね満足しているということが、その古典的ラブコメの形式的機能性だといえます。
2013-08-16 12:30:30 via web to @highcampus
@highcampus ランスには「個別ルート」がある作品もあり、そこでランスと謙信がメインヒロインになるシナリオもあるのにリアたんは自主削除、しかしランスシリーズには「正史ルート」がいつもあります。この正史ルートというのは、表面的には「続編に続く物語」でしかないように見えても、
2013-08-16 12:32:02 via web to @highcampus
@highcampus 正史が続きランス君の精子が他ヒロインに何度も撒き散らかされてパパになっても、シィルを奴隷正妻として機能する古典的ラブコメ構造は全く揺るぎない。表面では物語連続性が正史を単に継続させているように見えて、裏面においてはその古典構造の一貫性が正史を維持している。
2013-08-16 12:34:42 via web to @highcampus
@highcampusつまり、作品の組み立て方によっては、浮気しようがやりまくりだろうがハーレムを築こうが個別ルートを作りまくろうが10にも及ぶシリーズ作品になろうが、古典的ラブコメを応用することは十分に可能であります。むしろ、そっちの方が色々な言い訳が出来るぶんやりやすくて。
2013-08-16 12:36:49 via web to @highcampus
@highcampus 他にもいろいろな作品のいろいろな例があると思いますが、みなとソフトに近い作品を挙げれば「辻堂さん」とか。この作品も僕は体験版しかやっておらず、体験版の悪寒がズバリ当たった作品になってしまったらしく非常に手が出しにくいのですけど、まぁ僕の見立てではたぶん……
2013-08-16 12:38:13 via web to @highcampus
@highcampusこの作品のオンリーメインヒロインは「辻堂さん」で、辻堂さん以外のメインヒロインルートでも、辻堂さんとそのヒロインと主人公のいろんな状況の「三角関係」がメインプロットになっているような。辻堂さんとの関係性でヒロインの物語や魅力も語られるような構図でしょうか。
2013-08-16 12:39:59 via web to @highcampus
@highcampus 因みに、手を出しにくい理由は、そういう役割のヒロインにかわしまりのさんを当てられたら、生理的罪悪感がキツすぎて確実に腹が痛くなり寝汗びっしょりの毎日っすよ。辻堂さんルートでも萌えどころじゃなく「パン買ってきますっ!」って感じにしかならないことは目に見える。
2013-08-16 12:41:47 via web to @highcampus
@highcampus 話を元に戻しますと、まぁ逆に上のような状況にろ快感に感じるMを装った腐れ外道なS野郎のような皆さんもいるとしても、古典ラブコメ形式を応用しオンリーメインヒロインとの関係生においてその他メインヒロインの物語や魅力を描くというのは、上記の例の通り色々とできる。
2013-08-16 12:43:14 via web to @highcampus
@highcampus そこで、じゃあ「まじこい」シリーズは、どのようにして本編またはFD以降でどのような個別ルートを描いているのか?それは「古典ラブコメ」を応用しているのか。それとも「萌えラブコメ」からの派生における「純愛ルート」を普通に描いているのか?っていう問題が生まれる。
2013-08-16 12:45:01 via web to @highcampus
@highcampusもち、そんなことは「まじこい」シリーズをやっていない僕にはサッパリワケワカメで、しかもこんな長文を書く暇あったらとっととやれYO!という話になるわけですが、しかしそこで転んでもタダでは起きないがこのイカれたベートーヴェンアイコンの呪いの連続ツイートですよ!。
2013-08-16 12:46:24 via web to @highcampus
@highcampus 僕がまじこいに興味を持ったのは、まじこいの評判から色々と漏れてきた、通常「トゥルールート」と言われている、まぁ形式的に言えば最後に解放される(?)ルートが「グランドルート」と名付けられている、と言うことを知ってからでしてね。トゥルーではなくグランドかぁと。
2013-08-16 12:47:31 via web to @highcampus
@highcampus 「真実」ではなく単に「広い」という響き。僕はそのグランドの物語を知らないのですけど、安易に「トゥルーエンド」と言ってしまったり、捏造した虚構の否定により捏造の真実を見出すという、お手軽な説教現実逃避に手を出すメーカーに比べ、遥かに好感が持てたものでした。
2013-08-16 12:48:37 via web to @highcampus
@highcampus さらに「まじこいS]のルート分岐MAPの紹介画面を見ただけでビシビシ伝わってくる物語分岐への異常な拘り。また>「それらは前作「真剣で私に恋しなさい!」で辿りついたエンディングです。その未来、全てがありうる可能性でもあり、正史ともいえます」という、謎の言葉。
2013-08-16 12:50:14 via web to @highcampus
@highcampus 表面的に解釈すれば「前作ヒロインエンドのアフターシナリオ」ってことですよね。しかし、全てが「正史である」は変だ。「あらゆる可能性がある」=「全てが正史」というのは成立しない。「正史」というのは、歴史的事実の積み重ねの果てのたったひとつの物語を意味するので、
2013-08-16 12:51:31 via web to @highcampus
@highcampus そのような「正史」を前提とし「偽史」といった判断がある。「そのような正史と言う概念は単なるフィクションである」と主張することはできますし、「正史からこぼれ落ちる物語がある」といった主張も可能であります。だけど「全てが正史である」と主張することはできません。
2013-08-16 12:52:59 via web to @highcampus
@highcampus正史という言葉は基本的に「たったひとつの物語」を意味するものだし、そうじゃない物語もあり得ると言うことを主張するのだったら「正史」という言葉を使う意味がない。単に「複数のあり得た可能性の物語を語っている」逆説的に捻るとしても「全てが正史ではない物語」とかね。
2013-08-16 12:54:37 via web to @highcampus
@highcampus まぁ単なる言葉の綾であったり、レトリックかなぁと流しても良いんですが、ただSだけならまだしも、Aを1?5まで作ってしまうものが「複数のあり得た可能性の物語」の集積でしかない、というのも変。そこには何らかの「正史」と呼べるようなものがあるのかと思いまして。
2013-08-16 12:56:22 via web to @highcampus
@highcampus その「正史」と言えるものは何なのかと考えたばあいに、甦るのが「各ルートとも破天荒なエンターテイメント」という、らんまとの共通性を語ったコメントです。らんまには「各ルート」は単一物語なのでありえないのですが、今までの分析を踏まえれば、その輪郭も掴めてくる。
2013-08-16 12:58:18 via web to @highcampus
@highcampusこれはらんまと同じような「古典的ラブコメ」と「萌えラブコメ」の構造の中間辺りを意味していると思うんですよね。まじこいに、オンリーメインヒロインみたいなキャラがいるかどうは不明ですが、もしいたとしても、それを「ランス」や「天堂さん」ほどにはキツク詰めていない。
2013-08-16 12:59:14 via web to @highcampus
@highcampus らんまの魅力について「破天荒なエンターテイメント」を挙げる人は多く、実際エンタメ作品としても充分読ませる水準だとは思いますが、それは物語の続きが気になるよりも、その物語の集積が魅力的な世界を作っており、そこに留まるのが気持ちいい、というのが大きいでしょう。
2013-08-16 13:03:18 via web to @highcampus
@highcampus まじこいの各種ルートや各種FDルートも、そんな感じなのかなと。○○ルートは、○○と主人公だけのお話ではなく、そのまわりの物語世界と濃密に絡む。それは時にはオンリーメインヒロインとの絡みだろうし、または本編○○ルートの××サブキャラとの絡みでもあるだろうし、
2013-08-16 13:04:38 via web to @highcampus
@highcampus各種ルートにおいて「破天荒なエンターテイメント」を駆動させ、その度にいろいろなヒロインやいろいろな登場人物たちを絡ませていき、その度に生まれる各キャラクターの各ルートでの様々な可能性のムーブメントの総体こそが「まじこい」の「正史」の正体なのでは、という仮定。
2013-08-16 13:06:42 via web to @highcampus
@highcampus ○○ルートでは○○が主役を張り、グランドルートは全メインヒロインが主役級を演じるってだけで、どのルートが真実でどのキャラがオンリーヒロインと言うことはない。その主役が脇役に変化したりする物語分岐の運動性の何らかの有機性に「まじこい」という作品のコアがある。
2013-08-16 13:10:06 via web to @highcampus
@highcampus もし「まじこい」シリーズがそのような作品だとしたら、コンプまで待って一気にプレイしたら至福だなぁと。物語と登場人物が複数のルート分岐によって倍加される。38巻の物語があったとしたら、その38が「書かれた複数の可能性」で380巻ぐらいに濃密になるだろう……。
2013-08-16 13:12:10 via web to @highcampus
@highcampus まぁ、こんな長文書いて、僕の妄想がパーフェクトに外れていても、それはそれで逆に「じゃあどんな作品なんだ!と興味をそそられるわけで、残酷に切り捨てて頂けるのも、このまま妄想を放置して頂けるのも幸せであります。 「まじこい」の完成がますます楽しみになりました。
2013-08-16 13:13:35 via web to @highcampus
@highcampus PS――松龍さんのシャンプー絵を紹介して頂きありがとう御座います。こりゃもう当分のあいだはコイツを壁紙に設定するしかないぜ! しかしなんという偶然でしょうか。これも「ツイッターで呟けば願いが叶う」という都市伝説のなのか……
2013-08-16 13:18:14 via web to @highcampus
ふぅ。なんとか1時半の昼休み終了までにリプライ完了。なんだか昼休みの時間にオタ友人とのオタ議論バトルが炸裂して、終了時までに無理矢理決着をつけようとした学生時代を思いだすなぁ。しかも当時の関心が今と全く変わっていない罠。シャンプーとアスカのどちらが可愛いかなんて言われても両方フェ
2013-08-16 13:23:55 via web
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7ツイート連続返信して「へへっちょっと張り切って書き過ぎたかな」と思ってたらそれに対して44ツイート連続返信が来て震えている(※全然負担じゃないですよ)
@gannbattemasenn 返信ありがとうございます。「個別ルート分岐をどうするのか」というところは思考する上でまさに難儀なところだったため、先のツイートではお茶を濁した言い方になってしまいました。わかりやすく解説していただいてありがたいです。
2013-08-16 17:50:34 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn "エロゲにおいて「高橋留美子」的なものの影響を普通に見ようとしたら「共通ルートの枠組み」ぐらいしか見いだせない"、というご意見に同意です。言えそうなのはこのあたりまでですよね。
2013-08-16 17:53:47 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn そしてタカヒロ・まじこいの話なのですが、これは本当に感心しました。エア批評(実際に作品をやっていない状態での批評)でここまで「まじこい」に迫っている方はそういないと思います(褒めているのか微妙な表現ですがw)。
2013-08-16 17:56:25 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 先に「辻堂さん」について触れておくと、これはそうですね、おっしゃるように恋奈・マキルートにおいても愛さんとの三角関係が主眼になります。そうしてプレイヤーに「痛み」を生む表現は今のユーザー層には受け入れられないのではないかという心配を製作者は
2013-08-16 18:00:15 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn されていたようですが、結果として概ね受け入れられたので胸を撫で下ろした、という趣旨のコメントがさかき傘さんからあったはずです。
2013-08-16 18:01:52 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn "トゥルーではなくグランド"、ええ、ここは大事なポイントだと僕も思っています。「まじこい」のグランドエンドは正確には「ラストルート」という呼称であり(ツールでシナリオぶっこ抜くとファイルにそう名付けられています)、のちにユーザーからの呼称を
2013-08-16 18:06:26 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 導入する形で「まじこいS」の時期からは「リュウゼツランルート」とみなとそふとは公称しています。ラストルートは単純にヒロイン5人のルートを終えて開放されるので(サブキャラルートを除くと)必然的に最後にプレイされるという意味ですが、
2013-08-16 18:09:26 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn ここで「トゥルー」という呼び方をしなかったのは、タカヒロさん、はっきり意識していたと思います。先の鼎談を読まれると話は早い、というか直接的に書いてあることでして。「正史を巡って――ユーザーと制作者の対称性」という章の話です。
2013-08-16 18:16:21 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 坂上氏は、昨今グランドエンド型ゲームが増えていて、それは"マルチエンディングにおける可能世界的な感覚を一つに束ねてしまいたい"というユーザーの欲望に答えたものだと言うんですね。
2013-08-16 18:19:19 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 続けてタカヒロ氏は「まじこい」のグランドルートは"物語にしっかりとエンドマークを付けたという感じで気持ちよかった"と応えていて、これは物語を「形式上」一つにまとめる快楽を肯定しているとみていいと思います。ただ、そこで王氏が注意を入れていまして、
2013-08-16 18:21:53 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn "ただ、グランドルートを出すとそれが正解のように認識されちゃうんですよね。いくつかの物語を等しく用意しても、そのルート以外あり得ないという風に受け取られてしまう弊害もあるとは思います。" と発言しています。そこからまたタカヒロ氏に戻って、
2013-08-16 18:24:04 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn マルセルさんが指摘された「まじこいS」の構想の話をするわけです。これがマルセルさん基準で"単なる言葉の綾であったり、レトリック"にあたるかどうか、判定は微妙なところだと思いますので、誤解なきよう全文引いておきますね。
2013-08-16 18:27:01 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn "「マジ恋」はFD、もしくは続編を作る予定があるんですが、そこではそれぞれのルートの後日談を全部作り、それぞれを正しい歴史だとした上でアフターを展開するという意識が働いていますね。ある意味、続編を使って「マジ恋」の各ルート全てが正史であることを
2013-08-16 18:28:51 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 証明するというやり方ですね。一度そうした作業をこなさないと、どうしてもグランドルートだけが正史だということになってしまう。それは問題だと思いますね。今のユーザーは何事もはっきりさせたがっているが故に正しい唯一のルートを求めてますけど、
2013-08-16 18:29:55 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 作り手としてはどのルートにも愛着があるので全てを正史としてもらいたいわけですね。" 以上です。「正史」という言葉の使い方は確かに言われてみるとおかしいかもしれません。ユーザーが使う言葉(のいい加減さのレベル)に合わせたのかな、とも思いますが。
2013-08-16 18:32:50 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 今まで僕はこの発言から制作者のキャラクター愛を読み取っていました。どのルートにも愛着がある=どのキャラクターにも愛着があるということであろうと。ここでいう「正史」の「正」しさとは、各プレイヤーがそれぞれのキャラへ抱く想いの正当性ではないかと。
2013-08-16 18:44:16 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 「そんなこと制作者に言われなくても、俺は自分が選択した結果目の前にいるキャラクター・目の前のルートで展開されるそのキャラクターのお話への愛を自分で肯定してやるぜい!」という豪気なユーザーが多ければ話は違ったのかもしれませんが、
2013-08-16 18:49:33 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 僕としては「正史」を求めるユーザーは制作者に正しさを保証されなければ安心して目の前の対象を愛せない、自分から「私にとってはこのキヤラのルートが正しい」と主張する気概のない人たちに見えてしまい、制作者の正史宣言はそういう連中を甘やかすからよくない、
2013-08-16 18:59:44 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn とまで思っていました。ちなみに僕は百代ルートをやってる時は「百代最高だな」一子ルートをやってる時は「一子が一番」と常に目の前にあるものを肯定する派です(東の人が言う解離的というやつですかね)。
2013-08-16 19:08:05 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 話が逸れましたが、僕はタカヒロさんの発言および「まじこいS」に導入された「全てが正史」思想はユーザーに優しいと思いました。「作った者のお墨付きなんかなくても、各自が愛したいもんを愛せばええんやで。その想いはいつだって正しい」という励ましだと。
2013-08-16 19:18:21 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 別の角度からの補足として、「まじこい」プレイされていないということなのでマルセルさんが知り得ないことなのですが、タカヒロさんは「まじこい」作中において、けっこうな頻度で可能世界論的な語りをテキストに入れています。
2013-08-16 19:19:51 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 主人公がその時存在するルートを足場として、他のルートを「ありえたかもしれない別の可能性」と見立てる。そんな見方からの語りが時折挟まれます。主人公のモノローグであったり、他のキャラの台詞であったり、地の文であったり。
2013-08-16 19:23:20 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 主人公のモノローグは、「他の可能性(可能世界)もあったかもしれない。しかし今自分がいるのはこの世界だ。だから自分はこの世界を肯定する」という趣旨であります。僕が先ほど言った、その時その時で目の前にあるものを愛する態度も、「まじこい」作中の
2013-08-16 19:26:54 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn こういったテキストから影響を受けている節があります。あと、タカヒロさんすごいなと思うのは、「今自分がいるルート/エンド/世界を肯定する」をバッドエンド・ネタエンドでもやっているところですね。主人公がヒロインと結ばれずに大人になるエンドがあり、
2013-08-16 19:28:46 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn そんなルートについても「他の可能性があったかもしれないが、これはこれで悪くない」と主人公は思う。どんなルートにおいても「これはこれで」の精神で自分の人生を懸命に生きていくキャラたち、そういうところも自分にとって「まじこい」の魅力であります。
2013-08-16 19:32:07 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn それで、(ようやく!)マルセルさんが想定する「正史」の話に辿り着きます。URLこの読みはダイナミズムに溢れていてとてもよいと感じましたし、「まじこい」の特徴を(プレイせずに笑)捉えていると思います。
2013-08-16 19:42:09 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 「まじこい」は特に群像劇的にすることが意識された作品ですね。プレイヤーがキャラ/ルートを選択するとかしないとかいうところから独立した地平で、どのキャラもそれぞれ自分の人生を生きているという感覚。
2013-08-16 20:47:50 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn タカヒロ作品は「まじこいS」までどんどん(ファイル容量・プレイ時間ともに)ボリュームを肥大化させていく傾向にありました。この理由の一つとして、年々登場キャラクターが増加していったということが挙げられますが、さらに「何故キャラ数が増えた?」と
2013-08-16 20:51:05 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 考えると、タカヒロさんがキャラクターを関係性から語るという手法を取るからなんですよね。キャラクターに様々な角度から光(視線)を当てることで立体的な造形にしていくわけですが、その光は他のキャラクターが照射している。
2013-08-16 20:54:07 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn ペルソナと言った方がいいでしょうか、ヒロインが友達と話している時の顔、親兄弟と話している時の顔、部活仲間と話している時の顔、そうした多面的な顔を引き出すために、ヒロインの周りに友達・親兄弟・部活仲間を配置するような、そういった手法です。
2013-08-16 20:56:32 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn これはもちろんどこのメーカーもができるわけではないので、みなとそふとは恵まれていますね。一人のキャラクターを魅力的に描く、そのために彼や彼女の周囲に数人のキャラクターを配置する。では、その周囲のキャラクターに視点が行ったら?
2013-08-16 20:59:46 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn またそのキャラの周りに新キャラを配置する。そして新キャラに視点が移ると……という風にタカヒロワールド(「まじこい」世界)のキャラクターは際限なくその数を増やしてきたわけです。この途方も無い、見てるこっちがどこまで拡張していけるのか心配になるほど、
2013-08-16 21:03:32 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 無限に広がっていくキャラクターの関係性。これもまた彼の人の作品の魅力だと思っています。マルセルさんのお話とは、その広がりのダイナミズムのようなものが共通しているなあと納得していました。
2013-08-16 21:12:27 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 「まじこい」「まじこいS」「まじこいA」を経て、来るべき「まじこいF(ファイナル)」がどのように「まじこい」を締めくくるのかは僕も非常に楽しみであります。マルセルさんにおかれましては、僕にはもはやできない「コンプまで待って一気にプレイ」の感想を
2013-08-16 21:15:38 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 聞かせていただけると嬉しいなあと思います。もちろん完結までに始められても楽しめるでしょう。
2013-08-16 21:19:56 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn 僕が語り逃したことも多いとは思いますが、ひとまず今日頂いた返信へのレスは以上です。
2013-08-16 21:22:08 via Tween to @gannbattemasenn
@gannbattemasenn また、僕のバックグラウンドとしてタカヒロ論「憧れのあとさき」というものを書いておりまして、これはWebに公開していますので、よければ補足として御覧ください。 URL それでは。
2013-08-16 21:24:18 via Tween to @gannbattemasenn
@highcampus 丁寧な返信ありがとう御座います。本来ならば、熟読のうえ、こちらもできる限りの文章を書きたいところなのですが、僕の目の前に突然宿敵が現れてしまい、ヤツメを切り捨てなくてはならない事態に相成りました。一週間以内には必ず返信しますので、どうかご容赦頂きたく早漏。
2013-08-17 13:06:01 via web to @highcampus
続く